脱亜論

防弾少年団（ＢＴＳ）のニューアルバムが世界のｉＴｕｎｅｓチャート１位をさらった。
先週ＢＴＳが出した４作目のアルバム『ＭＡＰ　ＯＦ　ＴＨＥ　ＳＯＵＬ：７』は発売と同時に
米国、カナダ、英国、フランス、ロシア、日本、ブラジル、サウジアラビアなど９１カ国のｉＴｕｎｅｓでトップアルバムチャート１位に上がった。

ＢＴＳのアルバムで過去最高記録だ。ニューアルバムのタイトル曲である『Ｏｎ』は８３カ国のｉＴｕｎｅｓトップソングチャートで１位を席巻した。
特に米国と英国のトップソングチャートでは『Ｏｎ』のほか『Ｆｉｌｔｅｒ』『Ｌｏｕｄｅｒ　ｔｈａｎ　ｂｏｍｂｓ』『Ｆｒｉｅｎｄｓ』『Ｍｙ　Ｔｉｍｅ』など収録曲のほとんどがチャート入りする気炎を吐いた。

トランプ米大統領は韓国映画『パラサイト　半地下の家族』のアカデミー賞受賞を寝耳に水だとこき下ろしたが、米国で『パラサイト』の興行熱は冷めていない。

２４日のボックスオフィス集計サイトのモジョによると『パラサイト』はこれまで北米市場で４８９４万ドルの興行収入を上げた。
北米で公開された外国語映画の中で『グリーン・デスティニー』『ライフ・イズ・ビューティフル』『ＨＥＲＯ』に次いで過去４位の興行記録だ。

北米以外の地域では１億５５６３万ドルを稼ぎ総額２億４５８万ドルのグローバル興行収入を記録中だ。
『パラサイト』のオスカー効果はまだ始まりにすぎない。

日本でも『パラサイト』は新記録を作っている。先月１０日の公開後今月２２日までで２２０万人の観客を動員した。
入場料収入は３０億円を超え、これまで日本で公開された韓国映画で１位に上がった。

オスカー４冠受賞のニュースが伝えられボックスオフィス１位を記録することもした。

韓国語でできた映画と音楽がオスカー賞を席巻し、音楽市場を独占する現象は、もはや文化コンテンツで言葉はこれ以上障壁ではないということを物語っている。
共感でき、おもしろく、引かれる映画やドラマ、音楽ならば字幕を読まなければならない不便を甘受し、さらには韓国語を学びながら反応して消費する。

国籍と言葉を問わない国籍を超えた文化コンテンツ消費時代に韓国がしっかりと乗り抜群の競争力を発揮している格好だ。
韓国の文化コンテンツに対する爆発的需要は最近ではネットフリックスに入ってみると実感できる。韓国ドラマと映画の割合が目に見えて増えている。

Ｋ－ＰＯＰで始まった韓流が、Ｋドラマ、Ｋビューティー、Ｋフードを経てＫムービーに続き、いまでは韓国はひとつの文化アイコンになっている。

韓国に対する関心が高まり韓国語を学ぶ人も急激に増加している。
少しでも韓国語ができ、韓国料理を楽しむのがおしゃれな趣味と認識されている。

韓国を訪れ韓服を着て韓国料理を食べて撮った写真をインスタグラムに上げるのは最近の世界の若者たちの流行になった。

韓国文化に対する関心は韓国商品に対する関心と合わさり韓国のブランド価値上昇につながっている。
韓国製テレビと洗濯機、スマートフォンが最高級製品として扱われるようになってから長い。

優れた品質とデザインに韓流のクールなイメージが結合し韓国文化と経済はシナジー効果を出している。
狭い内需市場を抜け出し世界を狙った創意的で挑戦的なグローバル戦略を基にデジタル時代にいち早く便乗して世界の人々の心をとらえた商品とコンテンツを作り出した結果だ。

しかし新型コロナウイルスによる肺炎に対する韓国政府の粗雑な対応で突然に韓国は中国に続き２番目に感染者が多い国になった。
イスラエルの空港では飛行機から降りることもできないまま追い返される屈辱を受けた。

さらに感染症の発源地である中国のメディアからもぐずついた対応と疎かな対応を指摘される境遇になった。
『パラサイト』とＢＴＳが懸命に引き上げた韓国のイメージを政府の防疫失敗が失墜させた格好だ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200225-00000028-cnippou-kr