脱亜論

韓国紙・韓国経済は２０日、朴槿恵政権の外交的な失敗が経済にも打撃を与えていると指摘した。

記事によると、朴政権に入って以降、ウォンは独歩高基調が続いている。
過去１年間でウォンは対円で１６％上昇、対ユーロでも１３％上昇した。
対ドルでも過去３年間で７％上昇している。

言い換えれば、海外市場での韓国製品の価格競争力がそれだけ落ちたという事だ。

ところが、韓国政府は積極的な動きを見せていない。
現代自動車は今年第１四半期だけで３５００億ウォンの為替差損を出したが、当局は「口先介入」も行っていない。
金融関係者からは「今、政府が為替政策に関心があるのかが分からない」という批判的な声も聞かれる。

韓国政府がウォン高に対応できない背景には、「外交の失敗」があるのではないかという見方が出ている。

中国主導のアジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）に参加する一方で、
米国の高高度ミサイル防衛システム（ＴＨＡＡＤ＝サード）の導入には慎重姿勢を見せていることで、
米韓関係に亀裂が入り、為替政策の柔軟性を奪ったという指摘だ。

政府関係者は「米国財務省が今年初め、『為替介入をするべきではない』と非公式に警告してきた」と明かす。
あからさまな円安誘導政策を行いながら、米国からなにも指摘をされていない日本とは対照的だ。

日韓関係の悪化が経済にもたらす影響も深刻だ。

朴大統領は就任３年目に入ったが、いまだに日韓首脳会談は実現の見通しさえ立っていない。
「日本が歴史問題に謝罪しなければならないという原則論が、対日外交の足を引っ張っている」という分析が支配的になりつつある。

その結果、昨年、韓国を訪れた日本人観光客は２２８万人と、２０１２年比で３５％も減少した。
貿易額も昨年は８５９億５２００万ドルと、３年連続減を記録した。

通商政策でも、失敗が指摘されている。ある米政府関係者は最近、
「２０１３年初めに米国は韓国に環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）への参加を要請したが、韓国は『忙しい』と断った」と明かした。

当時、韓国は中国との自由貿易協定（ＦＴＡ）交渉に注力していたためだ。

中韓ＦＴＡ交渉の妥結後、韓国は１８０度態度を変えて「今すぐＴＰＰに参加したい」と言い出したが、
他の参加国間での交渉が進んでいたために、参加を果たせなかった。

一方、こうした犠牲を払ってまで重視した対中関係でも、それに見合う実利が得られているとはいいがたい。
ＡＩＩＢの持ち分は、当初４％以上を確保できると見込んでいたが、実際には３％台にとどまる見通しだ。

韓国が存在感を示せていないアジア開発銀行（ＡＤＢ）の持ち分（５．０６％）を大幅に下回ることになりそうだ。


2015/05/21 05:18
http://www.focus-asia.com/socioeconomy/photonews/418295/

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